NPO法人岡山NPOセンター 代表理事
NPO法人みんなの集落研究所 代表執行役
一般社団法人北長瀬エリアマネジメント 代表理事
石原 達也

私たちの取り組みについて

岡山NPOセンターは「持続可能で自然治癒力の高いまち」の実現を目指して、NPO・NGOの経営相談や事務代行等の個別支援、行政・企業・学校・町内会・公民館・NPOなど様々な組織が一緒になって地域課題解決を行う協働プロジェクトの形成や伴走支援と条例やルール等の政策や仕組みづくり支援、年代毎のボランティアや寄付等の社会参加の促進に取り組んでいます

近年はマルチセクターで連携する枠組みづくりとして、災害支援、SDGs推進のネットワークと共に、子ども・親子の支援に取り組む組織のアライアンスとそれをみんなで支えられる基金づくりに取り組んでいます。

また、みんなの集落研究所では中山間地域や離島における地域内の助け合いによる移動や福祉、空き家、防災などの課題解決の支援に取り組んでいます。

そして、北長瀬エリアマネジメントでは北長瀬駅前周辺地域のまちづくりに取り組んでいます。その一環としてコミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)という日々の食料品・日用品を必要とされる困窮世帯と、それを寄付してくださる人や企業をつなぐ仕組みをはじめました。

地域での支えあいの大切さ

僕たちの地域にも様々な理由で孤立してしまう状況があります。

お一人暮らしの高齢者、家族を失われた人、家族の病気や障害を支えることいっぱいいっぱいな人。周囲との関係性を築くのは簡単なようで難しく、環境変化や時間や気持ちの余裕、そもそもそのことを知らなくて孤立してしまう人もいます。

災害にも直接の被災以外で亡くなられる災害関連死があります。急に日常や関係が奪われたことがその一因と考えると、じわじわと被災しているような方がおられるのだと思います。特に今回のコロナウイルスは全人類が大きな被災を受けているといえます。

今、コミュニティフリッジへの利用希望者は250世帯を越えています。頼る人がいない中でお子さんと二人でなんとか頑張っている。そうした声にお互いさまのおせっかいをやく方法をご提供し、一緒におせっかいをやいてくださいと呼びかけさせていただいています。

「できることがあるならしたい、でも方法がわからない。急に困ってそうな人に声をかけるわけにもいかないし」という方もおられると思います。そういう時は僕らのようなNPOの活動に参加してください。寄付も嬉しいです。支えあいの糸をつながせていただきます。

未来の子どもたちのために

僕はこれまでの人生を多くの人の助言、助けで生きてきて、現在進行形でご迷惑をおかけし、助けをいただいて暮らしています。

特には辛い思いも、大変ことも経験することは大事だと思いますが、それが理不尽な暴力や暮らしが成り立たないような状況であることはなくしていきたいと思います。

僕が学生の時に活動をはじめた組織のスローガンは「僕らが幸せなとき、子どもたちも幸せであってほしい」でした。僕が家族や友人と楽しい時間を過ごしているその隣で、同じ街で、その時間に虐待を受けている子がいる。

この進歩した21世紀の世の中でそんな状況はなくしていきたい。そのために、自分のためにも努力したいと思います。

この変化が大きい時代の中で生まれてくる子どもたち、そして、その子どもたちの子どもたちには今の僕には思いつかないようなテクノロジーやそれに支えられるライフスタイルの中で働き、暮らしていくんだと思います。

でも、「自分が嫌なことを人にしない」「相手の気持ちを想像して話す」のような普遍的なこと、物の理は変わらないと思います。やさしさとしなやかと。

今と未来の子たちのためにできる仕組みづくりを精一杯やりたいと思います。

【岡山NPOセンター】http://www.npokayama.org/

【北長瀬コミュニティフリッジ】https://communityfridge.jp/